イージーミスが、企業の命運を分けることになります。企業の質を高めるために安全教育は不可欠。限られた資金・資材・人材を有効に活用して、経済が低迷する不況下に企業が生き残るためには、ひとつのミスも許されません。成長している企業は、商品開発、営業活動という通常の企業活動と同じくらいに、危機管理に力を注いでいるようです。ちょっとしたミスによって多大なロスを出すことを考えると当然のことと言えます。
中小企業に経営危機をもたらす原因の一つに、小さなイージーミスを軽視した結果の多大なロスがあげられます。小さな事故が大災害につながるように、初期の対応が大切です。永続的に、ミスを犯さないシステムの構築と危機管理の徹底が、早急に求められています。
当協会はBBS(Behavior based safety)を用いて、失敗の許されない中小企業の皆様に、安全行動をうながすため、アメリカのビジネス界で絶大な成果を上げ続けている行動分析(科学)の日本実践ノウハウも活かした、的確なサポートを行うことが可能です。
不況下においては新規業種への多角化をはかる企業も増えています。新しい未知の分野へ進出することは、新しい可能性がある半面、新しい危機と出会う機会も増えることになります。投資の数だけピンチが待っています。
例えば、多くの中小企業では、若手労働者の不足から外国人を雇用することも増えてきています。多くの外国人労働者が日本企業で活躍しています。しかし、言葉や文化の壁は厚く、意思の疎通が十分にできない場合も多いようです。こういった環境の下では、日本文化特有の“阿吽の呼吸”といったものは通用しません。「日本人が常識で考えればわかる行動や考え」の基準が曖昧になってしまうのです。なぜなら、文化は、習慣の産物であり、習慣は行動の連続によって生まれるからです。すなわち、極論をいえば文化とは行動の集合体といっても過言ではないからです。
多文化共生は、ビジネスのチャンスでありますが、未知の分野に進出することになり、その結果としてリスクを招くこともあります。
当協会の推奨するBBS(Behavior based safety)を学ぶことで、危険の生じる可能性がある行為を解消するために、危険な行動を減らし、安全を確保する行動を増やすことが可能です。人の行動が変わらない限り、中小企業の未来は変わりません。裏返せば、人の行動さえ変わることができれば中小企業も変わるのです。従業員と企業が、より安全で、より快適に業務が行えるように、一日も早くスタートさせてください。
安全行動において、有名な言葉のひとつに「ヒヤリ・ハット」があります。 重大な災害や事故には至らないものの、直結してもおかしくない一歩手前の事例の発見を指します。わかりやすく言えば、危うく大惨事になる「突発的な事象やミスにヒヤリとした、ハッとした事例」でしょうか。
この名称や安全行動活動の根拠には、アメリカ人安全技師のハインリッヒが発表した「1:29:300」という法則があります。 300のヒヤリとした無傷事故の下には、29の軽症事故があり、その下には1の重大な災害やトラブルがある―――。 という意味の法則で、労働災害の事例統計を分析した結果、導き出されたものです。この結果をもとに警告として、現在も安全活動の中で多く採り上げられています。
1件の重大災害(死亡・重傷)が発生する背景には、29件の軽傷事故と300件のヒヤリ・ハットが存在するのです。
日常、中小企業の職務において、「ヒヤリ・ハット」の状態までいかない、もしくは自覚していないが、実は…という事態は発生。非常に不安全な状態や行為を数えると、相当な件数になるはずです。
「いつもやっていることだから」
「今までも平気だったので…」
という不安全行為が、いつか「ヒヤリ・ ハット」を飛び越え、一気に重大な災害や問題になっていくことが多々あるのです!
ミスの許されない現代、どんなにセキュリティを強化し、高価な設備を整えても、安全な職場づくりに重要なのは、1人1人の「行動」。 そして、安全行動が本人の「習慣」にまで昇華していなければ、真の安全はもたらされません。
当協会は、「安全意識」「心がけ」といった時々によって変化する内面的要素へのアプローチではなく、目に見える「行動」に焦点をあて労働者の安全行動を変容させていきます。過去30年以上の何千という実験・検証から成果を実証されている科学的手法である行動科学セーフティマネジメント BBS(Behavior based safety)を日本風にアレンジした分析法を用いて実践することで、組織内の行動は様変わりします。組織に所属する人間の行動を科学的に分析、人それぞれのクセや習慣に適した行動を安全面からマネジメントしていくものです。
時間をかけて従業員の教育をしたり、多大な費用をかけてシステムを作るなどをしなくとも、いつでも、誰でも、どこでも、短期間に、できる方法が求められています。BBS(Behavior based safety)組織を用いることで、現在の業務を遂行しながら、安全に作業が行える環境づくりができます。
いかに罰やペナルティを使わないようにするか 望ましい安全行動をさせるための結果には、どんなものがあるか 安全行動を自発的に繰り返させるには、どんな結果を与えるのが最も効果的か この分析法をあらゆる角度から行うことで、結果が安全行動に及ぼす影響も明らかにできます。
全体に安全文化を浸透させることができれば、作業現場における危険の原因の洗い出しだけでなく、正しい業績報告に至るまで幅広い業務活動において社員の相互信頼と安全行動を促進することができます。 社員の行動パターンを変え、リーダーシップの質を高め、さらには組織の免疫力を強化することが可能です。最終的には、業務のあらゆる側面に影響を及ぼします。
前述「1:29:300」で表されている比率は、非常に高い確率で重大事故を招くことを示しています。いつやって来るか分からない災害や問題を未然に防ぐには、不安全な状態や行為を認識し、ヒヤリ・ハットの段階で地道に対策を考え、実行して、よい習慣とし、身につけていくことが重要です。
優良な職務遂行のために、「安全」は必須です。個人や組織における事業活動の方法に「安全行動」を取り入れない限り、この不況のもとに失敗が許されない環境下、今後の事業が成功することはない、と断言できます。